🩺 生活習慣病とは?原因・症状・予防法を内科医が解説
生活習慣病は、食事・運動・睡眠など、日々の生活習慣が深く関わる病気の総称です。
糖尿病・高血圧・脂質異常症をはじめ、さまざまな疾患の発症リスクとなるため、早期からの予防と改善が非常に重要です。
当記事では、代表的な生活習慣病やその原因、予防のポイントについて、内科医の視点から分かりやすく解説いたします。
■ 生活習慣病とは
生活習慣病とは、食習慣・運動習慣・休養・喫煙・飲酒などの生活習慣が発症や進行に関与する疾患群です。
かつては「成人病」と呼ばれていましたが、1996年に厚生省(現:厚生労働省)が「生活習慣病」という名称に変更しました。
これは、生活習慣の改善によって予防可能であることを明確にするためです。
■ 代表的な生活習慣病
1. 糖尿病
糖尿病は、インスリンの作用不足により血糖値が慢性的に高くなる病気です。
主な症状
のどが渇く
頻尿
体重減少
疲れやすい
放置すると起こりうる合併症
糖尿病網膜症(視力低下・失明)
糖尿病腎症(透析リスク)
糖尿病神経障害(しびれ・足の壊疽)
心筋梗塞・脳卒中
2. 高血圧
自覚症状がほとんどないため「サイレントキラー」とも呼ばれています。
診断基準
収縮期血圧:140mmHg以上
拡張期血圧:90mmHg以上
放置した場合のリスク
脳卒中
心不全
腎不全
動脈硬化
3. 脂質異常症
血液中のコレステロールや中性脂肪の値に異常が出る病気です。
種類
高LDL(悪玉)コレステロール血症
低HDL(善玉)コレステロール血症
高中性脂肪血症
動脈硬化の原因となり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。
4. 脂肪肝
肝臓に中性脂肪が蓄積した状態です。
当クリニックでは腹部エコー検査で脂肪肝の程度を可視化できます。
主な原因
過食・肥満
運動不足
過度の飲酒
糖尿病
進行すると肝炎 → 肝硬変 → 肝がんへ進行する可能性もあります。
■ 生活習慣病の原因
食生活の乱れ
高カロリー・高脂肪食
野菜や食物繊維の不足
塩分の過剰摂取
過度の飲酒
運動不足
デスクワーク中心
車移動が多い
毎日の活動量の低下
その他の要因
喫煙
ストレス
睡眠不足
加齢
遺伝的影響
■ 予防のための5つのポイント
1. バランスの良い食事を意識する
野菜は毎食取り入れる(1日350gが目安)
塩分は1日6g未満へ
脂っこい食事を控える
適量を心がける
2. 定期的な運動
1日30分のウォーキング
週2〜3回の筋トレ
日常生活の中で活動量を増やす
3. 適正体重の維持
BMI 18.5〜25が目安。
特に 内臓脂肪の管理 が重要です。
4. 禁煙・節酒
禁煙はいつ始めても効果があります。
アルコールは適量を守りましょう。
5. 定期的な健康診断
年に1回の健診で、早期発見・早期治療が可能になります。
■ 当クリニックでの取り組み
阪急つかぐち内科クリニックでは、医学的根拠に基づいた総合的な生活習慣病ケアを提供しています。
● エコー検査による可視化
脂肪肝や内臓脂肪の状態を画像で確認できます。
視覚的に把握することで、治療へのモチベーション向上につながります。
● 管理栄養士による食事指導(2025年3月より開始予定)
食事内容を詳しく分析し、患者さまに合った改善方法をご提案いたします。
● 運動支援(提携ジムとの連携)
生活習慣病治療に欠かせない運動療法を、専門家と連携してサポートいたします。
■ 最後に
生活習慣病は、予防できる病気であり、改善が期待できる病気です。
気になる症状がある方、健診で指摘を受けた方は、お気軽にご相談ください。
阪急つかぐち内科クリニックは、皆さまの健康をサポートし、地域に寄り添うかかりつけ医を目指してまいります。


